鳥・虫・ケモノと木の実のとりあい

湿田の生きもの

田んぼの生きもの調査にひょこひょこついて行く。

お初にお目にかかるのはミズカマキリさん。カマキリとは遠いお仲間らしいがなかなか存在感がある。

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口の先に毛がある。手の関節のうねりがおしゃれ。

 

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ナガコガネクモの幼体。巣の色が濃くなっている部分はかくれ帯と言うらしい。シルバーカラーは幼い頃だけだそうな。

 

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絶滅危惧種のミクリの開花も見られほくほく。

 

ヘクソカズラの花

屁で糞である。どちらかひとつでは満足できない人が合わせ技で命名したのか。英語だと “fart - shit vine” だろうか。裁判が起こりかねない。

そんなヘクソちゃんの花が近頃可憐である。

 

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ほんのりいい香りがする。

つぶつぶしたものが可愛らしい。

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筒状になった部分はスポンジのようなガラス玉のような繊細なつくり。名和晃平氏の作品のようだ。http://kohei-nawa.net/works/pixcell

 

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とはいえやはり葉はにおう。おならうんこ。

スダジイが今

久しぶりに髪を切りに行く。2006年からお世話になっている美容師さんは、ファンキーなお坊さんのような人。話していると最近はスダジイを育てているという。子どもの頃にばぁさんと神社に拾いに行って炒って食べた思い出があり、思い入れのある木なのだと教えてくれた。から炒りするとフライパンが傷むでしょ!とお母さんに毎回怒られたというエピソードもおもしろかった。お庭に出てスダジイを見せてもらったら、小さく結実していた。そのお店の内装をしてくれていたおもしろいおっさんも、スダジイを育ててパンを焼きたいと話しているらしい。世間は気づいていない、スダジイが、今、熱い。

美しい葉っぱ

自然観察会のプログラムの一つ、森の落ち葉観察。菌糸が葉っぱを分解していく過程をバットに取り出して見ていく。足下の裏側で進行している世界には、腰を落として自分の手でめくらなければ出会うことができない。見えないところで起こっている事と、見えるところで起こっている事は同じ時間軸上にあるのに、気づいて知り得た世界の中だけに自分はいるのだなぁといつも不思議な気分になる。茶色くなった葉っぱに広がる白い菌糸の美しさを知った子どもは、お気に入りの葉っぱとしてそれを集めていた。「あんた、通だね」と伝えて去った。

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エビヅル 初夏の実り

7月14日に撮影。

葉っぱの裏側と同じくふわふわうぶ毛に覆われたエビヅルの実。

淡路島では“やまぶどう”とか“えびこ”とも呼ばれる。「えび」はブドウという意味らしい。

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ノブドウとの見分け方は、葉の裏を見るのが簡単だが、エビヅル道を極められたエビヅル師範は一瞥すれば裏を見ずともわかるとおっしゃる。白帯の私にはまだまだほど遠い境地。エビヅルは一日にしてならずである。